見えるぞ!私にも、、、人工衛星が!

星をみるのは大好きなのですが、都会じゃ明るすぎて、イマイチ。
かと言って、遠くに出かけることもままならないですよね。

そんなワタクシの、密かな楽しみが、人工衛星観察です。
比較的に低い軌道を周回していて、アンテナや太陽光パネルの大きな奴が狙い目です。
そう、人工衛星と書いてしまいましたが、国際宇宙ステーション(ISS)は特に観測しやすい優良物件です。
 
 

Kibo360
ISSからみた地球。綺麗ですね

 
 
こんな景色を眺めているクルー達を、地球側から観測です。
 

これは先日、自宅の南西向きの窓から撮影したものです。
 
ISS_20130604_2038-2
ISS横浜上空のパス

 
 
10秒ほどを数回露光して、具合が良かった2枚を合成してみました。条件さえよければ、部屋からの撮影でも、こんなのが撮れちゃうのです。

ISSは、高度500Km程度の高度を維持しながら、地球を90分で1周しています。あのデッカイ観測設備には、とてつもなく大きな太陽光パネルがついているので、光ってれば、−3等級くらいにはなります。だいたい、日没から2時間以内、もしくは夜明け前の2時間以内に、日本上空を通るパスの時に輝くそうです。

ISSを見ていると、「あんな所でも人が研究してるんだなぁ」と、ちょっとだけ元気がもらえるような気がします。

そんなISS観察を、強力にサポートしてくれるのが、ToriSat – 国際宇宙ステーションを見よう」というサイトと、宇宙実験モジュールを提供しているJAXAの「国際宇宙ステーションを肉眼で見よう」です。
 
ToriSatは、AR技術をつかった iOS アプリを提供していて、ワタクシもこれを活用しています。
 

ToriSat
ISSパスを見つけやすいです。

 
 
ToriSatの画面をみながら、地平線から上ってくるISSを見るのですが、そのドンピシャ感がたまりません。
「3,2,1,キタ~」と、ニュータイプな気分に浸ることができます。
iPhoneと、iPadのユニバーサルアプリなので、人工衛星好きな方にはオススメの逸品です。
JAXA謹製、きぼう360とセットで楽しむと良いかもしれません。

ToriSat

kibo360°

kibo360° for iPad

 
 
人工衛星の観察といえば、もう一種類、オススメの奴等がいます。それは、イリジウムです。
ところで、イリジウムってご存知でしょうか?

1990年、モトローラ社が提案した携帯衛星通信サービス「イリジウム計画」。77個の通信衛星が高度780kmの地球低軌道に配置され、その通信衛星と携帯電話が直接通信するという、地球上ならどこでも使える壮大なモバイルサービスです。通信衛星77個が地球を周回している様が、電子77個をぐるぐるさせているイリジウムっぽいので、イリジウムと命名されたとか。この事業、結局頓挫して売却され、現在はボーイング社が運営してるようです。日本では、KDDIが窓口をやっているのかな?震災など通信インフラがダメージを受けても、人工衛星さえ見えれば通信できるので、最近では災害用通信手段として、見直されているのだとか。

で、このイリジウム衛星には,とても反射率の高いアンテナ板が3枚設置されてます。太陽の光がここに反射すると、地上で衛星反射光による閃光(フレア)が観察できるという訳です。山中湖畔を歩いている時に頭上で輝くイリジウムのフレアを見たときは、その刹那の輝きに、ちょっと驚きました。

イリジウム衛星は、決まった角度で姿勢制御されているので、衛星位置・太陽位置・アンテナ角度などがわかると、見えるタイミングが計算できるとの事。
これを実装しているのが、iOS アプリの IridiumFlares です。

IridiumFlares
左がスケジュール、右がパスのガイドです。

 
 
ToriSatのような、リッチなARガイドはありませんが、コレだけ情報があれば、フレアをチェックする事ができます。
イリジウムは、ISSのような長いパスを描くことはなく、長い流れ星のような軌跡を描きます。
なるべくパスの近く、できれば真下から観測できるとGoodです。
 

 
 
梅雨が明ければいよいよ夏本番です。海や山に出かけた際、本物の星をみるのも良いですが、
人類の技術の結晶が、地球を周回している姿を観察するのも、結構楽しいですよ。
 
 

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